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4、ワーク(体験的な活動)



 それから、ワークに入った。今回の授業で、自分なりに一番挑戦したかった場面。




 「モデリングエクササイズ」という。



 



 まずは、ワークに入るために子どもたちの態勢を整えていくところからスタートさせた。


 





「手に何も持っていない状態ですね」


「姿勢よく座れています」


「足が床にぴたっとついていることを感じます」




 


 そして、ワークに入っていく。





 ワークに入る態勢をつくった子どもたちに次のように声をかけていく。





 


「白いスクリーンを思い浮かべましょう。前の電子黒板を使ってイメージをしてもかまいません。」


 





「そのスクリーンに、今日学習した伊能忠敬さんを思い浮かべます。日本の地図をつくるために、毎日努力を欠かさない日々。毎日毎日、ただ歩きながら測量を続ける日が続きます。どれだけ取り組んでもなかなか達成することができない。それでも忠敬さんは毎日の取り組みをやめようとはしません。そんな忠敬さんの姿がスクリーンの中にはっきりとイメージされていることを感じていきます」



 



「そして、そのスクリーンの忠敬さんの中に、自分をすっぽりと入れてしまいましょう。中に入ったら、忠敬さんの歩く足の感覚、測量をしている時に見ているもの、仲間と話している声、そんなことを十分に感じてください」




 


「そして、忠敬さんの思いや考えをだんだんと感じていきます。忠敬さんは日々、どんなことを思い、どんなことを考え、そして、何のために毎日の地図作りに取り組んでいたんでしょうか。そんな忠敬さんの思いや考えを十分に味わってみましょう」


 



 


「それでは、忠敬さんの思いや考えを十分に感じられた人から、だんだんと自分のペースでイメージの世界から現実へと戻ってきましょう。」




 


 忠敬の思いや考えをイメージした子どもたちは、忠敬の中に入ったような感覚が残っている。いったん、そこから離れるために、まったく関係のないことを話す。※ブレイクステートと言う。





 


「では、今日の朝ごはんについて隣の人と30秒話してみましょう」




 


 子どもたちは、ほっと一息、一旦気持ちを切り替える。頃合いを見て、次の指示を出す。




 


「それでは、忠敬さんの思いや考えを生かした自分を体験してみましょう。」





「もう一度、目の前に白いスクリーンを思い浮かべてみてください」






 


「今度は、そこに、自分の将来の姿を思い浮かべましょう。そして、先ほど十分に味わった忠敬さんの思いや考えを自分の中に取り入れていきます。忠敬さんの思いや考えを十分に生かして活躍している自分の姿をだんだんイメージすることができてきます。10年後、20年後、忠敬さんの思いや考えを手に入れた自分は何をして活躍しているでしょうか、誰とどんな話をしているのでしょうか、活躍している自分は何を見ているでしょうか。何のために、誰を喜ばせるために、活躍していますか。自分の使命を果たそうとしている自分を十分に感じてください。」






「それでは、忠敬さんの思いや考えを手に入れた将来の自分を十分に感じることができた人から、だんだんと現実の世界へと戻ってきましょう」



 


 


 忠敬さんの思いや考えを十分に味わってみた感想を簡単にノートに書かせた。子どもたちは次のような意見を発表した。





 


・   人の役に立ちたいと思った


・   失敗してもあきらめずにがんばろうと思った


・   自分の夢は自分で叶えるものだと思った。




 


 こうした子どもたちの意見を聞き、最後は、ノートに感想を書いた。子どもたちの感想をいくつか紹介する。





  •  ぼくは伊能忠敬をイメージした時、将来役立つことをする、自分の夢をかなえる、勉強して人生悔いなく生きることができたというイメージができました。
  •  私の夢は医者なのですが、なっているところを想像して「すごくなりたい!」「やりたい!」って思いました。けど、忠敬のやる!っていう気持ちは、私じゃ足元にもおよばないって思いました。忠敬は、やることの大きさが違うので。
  •   
  •  伊能忠敬は、子どもの頃からの夢に向かって進んでいくところが感動しました。私も夢に向かって頑張って、伊能忠敬のようにあきらめずに進んでいきたいと思いました。
  •  世界一周をした伊能忠敬さんが50歳で(日本を)一周したのは体力があると思った。イメージをしたら、めっちゃイメージをしやすくて、人の役に立ちたいってはっきりとわかりました。


  •  ↓本時の板書





     それでは、授業を振り返ってみて、次の自分の授業に生かせると思うことを記しておこうと思う。



     



    【導入について】





     今回は、伊能忠敬の銅像の写真を扱った。銅像から気が付いたことをたくさん出させると、その人物の生き方に迫る土壌をつくることができると考えている。導入時に、本時の導入に役立つ資料を用意することは重要なことだと感じた。





     


    【道徳見つけについて】





     道徳見つけはすべての時間で行っている。一度、道徳見つけをおろそかにしたことがあった。結果、中心発問もワークも全く手ごたえを感じることができず、授業は失敗に終わった。「子どもたちの感じたことから授業をつくる」という授業づくりの工程だけは外してはいけないのだとつくづく感じた。





     


    【中心発問について】





     道徳見つけが中心発問を盛り上げてくれる。また、中心発問は次のワークへの架け橋となるので、重要と感じた。





     


    【ワークについて】





     ワークの強みは、子どもたちが自分ごととして考えることができる、自分で気が付くことができるということである。ワークをしたことの効果はそのまま子どもたちの感想につながっていた。子どもたちの感想は、どれも、前向きで読んでいて清々しいものばかりだった。

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    ☆実況中継(授業記録)②【「地球一周を歩いた男―伊能忠敬―」(日本文教出版6年)】